平素は本校教育活動にご理解・ご協力いただき、ありがとうございます。
先日のオープンスクール、運動会も多数ご参観・ご観覧いただきありがとうございました。オープンスクールを参観されたみなさまの中には、ご自身が受けてこられた授業との違いに驚かれた方もいらっしゃると思います。
近年の新型コロナ感染症蔓延や人工知能(AI)などの急速な技術進歩等、急激な社会の変化に対応するため、数年前から、社会に出てからも学び直し(リスキリング)が必要だと言われるようになってきています。学校に関しては、子供たちの学習意欲の低下や不登校増加が課題としてあげられています。
今年度、本校では、「体験を学びに、学びを実践に、実践を人格に」の教育目標のもと、「自律する児童~主体的に考え、判断し、行動する子~」の育成に向けて、様々な教育活動を実施しています。具体的には6年かけて子供たちを「自立した学習者(自分で考えて学習できる児童)」にすることを目指し、各学年・学級の子供たちの実態や発達段階に合わせた取組を進めております。日々の授業では、教科の学習内容だけでなく、教科書の使い方等の学習の仕方についても身につけられるよう、指導方法の工夫改善に取り組んでいるところです。
これまでの一律の学習方法では、子供たち一人一人がその時点で身につけられているものが違うため、易しすぎたり難しすぎたりして一人一人の理解度とは合わず、全員の学習意欲を高めることが難しい面もありました。本校では、子供たち自身が自分の理解していることや分からないことをもとに、どうやって課題に取り組むのかを考える力(自分で学習をコントロールする力)をつけさせることができる授業を模索しております。授業の課題に対して、子供たち一人一人が、誰と、どんな方法で取り組むかを設定して、友達と協力したり、先生に聞いたり、時には一人で取り組んだりする場面を取り入れることで、子供たちの授業への取組に主体性が見られるようになってきています。
学習の定着には根気強い取組が必要な場合もあります。一人一人の学習状況に応じて、「やりたくなくてもやる必要があること」にも子供たちが自分から取り組めるようにするためにはどうするか、についても担任や授業者は頭を悩ませながら試行錯誤しているところです。
全校集会でも子供たちに「何のために勉強するのか」「学校でみんなで勉強することの意味」を問いかけています。「やりたいことを実現するため」「なりたい大人になるため」「住みやすい社会を形成するため」など、私たち大人が子供たちに期待することはいろいろとあると思いますが、大野小学校の子供たちには、自分で決めた目標に向かってチャレンジし続けられる人になってほしいと願っています。
大野小学校教員一同、社会の変化に対応し子供たちが大人になった時に求められる力をつけていけるよう、これまでの学習指導のよさも生かしつつ、授業研究・授業力向上に向けて取り組んで参ります。今後とも本校の教育活動により一層のご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
校長 栄 久視