(続きです)
とある学校の話です。
その学校はいろいろな条件が重なって、教員にとってはあまり勤めたいという学校ではなかったようです。
噂を知っていた私はかつてその学校への転勤が決まりました。いささか緊張しながら勤め始めたのですが、私の予想は全く間違っていました。
子どもも先生もみんな明るく楽しく学校生活を送っていました。保護者の方も、地域の方も学校を愛する様子がひしひしと伝わってきました。
学校ですからトラブルも多少はあります。学校に対して注文してくる人もいましたし、他校と比べて(本当は比べるに値しないこと)しまえば負けてしまう事柄もありました。
けれども、勤めていれば容易に分かることですが、関係者みんなが「自分たちの学校が好き」だったのです。
教員は多くの場合、その地区とは別に住んでいますから地域愛は地元の方より少ないと思います。
それでも、勤めていると子どもや保護者、地域の方とのふれあいがあります。そこでともに学校を良くしていこうと思いながら、地域愛が高まるのだなあと気づきました。
ネガティブな噂は、その地域や学校を外からだけ見て判断していた、一部の人の話に過ぎなかったのです。
印象的だったのは、その学校に対してネガティブな気持ちを持っていた先輩教師が「この学校に勤められてよかった」と発言が変わり、楽しそうに仕事をしていたことです。
ポジティブな気持ちは、日々の生活を充実させます。自らが所属している場所(家庭、学校、地域、勤め先など)が「○○でよかった」と思えれば、子どもも大人も幸せになれることでしょう。
一方、「そのような気持ちにはなっていない」という方がいらっしゃるかもしれません。
原因の解決が大事なのは言うまでもありませんが、次のことも試してください。それは、何かの折に「○○でよかった」と口に出すことです。
ポジティブな行為は脳内からセロトニン(幸せホルモン)の分泌量を増やし、その場所(家庭、学校、地域、勤め先など)に対する愛着を高めるそうです。周りで聞いていてもうれしくなります。
似たような例では「気持ちが沈んでいても先に笑顔をつくれば楽しくなる」ことも科学的に証明されています。
皆さんは全員「学習小がいいところであってほしい」という願いを持たれていることでしょう。
その皆さんが「学習小でよかった」という思いを持ち、心から満足する良い学校づくりをしてまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
※前回記事、アリは14匹でした