(続きです)
そのことを念頭に、中学校の先生は日々指導に当たっています。小学校も同じですが、中学校の先生は義務教育後の進路を保障していかなくてはなりません。また、社会で生きていく力を小学生以上に高めようとします。
そうして中学校3年生を送り出したあと、新中学1年生を迎え入れます。子どもたちの自我が芽生え始めたころに方向性を示すため、若干の厳しさが出てしまうのです。
自我と書きましたが、多くの子どもたちは大人に近づくにあたり、背伸びもしてみたいのではないでしょうか。
少しは個性を出そうと、ルールからはみ出そうとするかもしれません。例えば、ほんのり化粧をしてみたり、年齢で禁止されていることに興味を持ったりなどです。
一方、中学校で規則(校則)が多くなるのは、次の理由です。
外見の印象は、私たちが思う以上に様々な影響があります。視覚的印象はその人の価値をほとんど決めてしまうそうです。それが当事者の人生の歩みに直結する、と多くの研究結果で明らかにされています。
「人間中身が大切」ということは事実ですが、「外見で信用してもらえない」と中身は評価されません。
中学校の時点では、制服の着こなしと連動して髪形等、外見についての決まりごとが多くできているというわけです。
それは小学校時代に経験のない生活指導の対象になります。先生に注意されて、抵抗感をもつ生徒はいることでしょう。
それでも、子どもたちの将来を見据えて中学校の先生は生活指導を行います。「ルールを守れる人が、本当の個性を発揮できるのだよ。」と私もよく言っていました。(12月3日の記事「自信がつく方法(2)(3)」も参考にしてください)
中学校入学にあたって
6年生の子どもたちは、「先生が厳しいかも」「授業についていけなければどうしよう」「新しい友達ができるのかな」など大きな不安を抱えています。
不安の中でも中学校生活のルールについては、いろいろ言われる(中一ギャップの一部)ことでしょう。そこで嫌な思いだけが残るとすれば、中学校生活のスタートがうまく切れません。
その時に先生がなぜ、厳しくなるのかという理由を知っているだけでも、中学校の取り組みを受け入れやすくなるのではないでしょうか。
お子様が中学校生活に不安や戸惑いを見せている場合は、子どもの気持ちに寄り添うとともに、ぜひとも中学校の先生たちと同じ方向を向いて、力になってあげてください。よろしくお願いいたします。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。