(続きです)
うまくいかなかったときに、人はどのような考えになるでしょうか。大きく2つあります。
それは「○○のせいだ。」と、「自分に力や努力が足りなかった。」です。「○○のせいだ。」という考えは、誰でも一度は出てしまいます。
しかし、自分の外に原因を追及しすぎると、周りの人に対して攻撃的な態度になってしまいます。
失敗の一因は他人にあるのかもしれません。しかし「自分に力や努力が足りなかった。」と考えてみましょう。つまり自分と未来に向き合います。そして、「これからどうするか」を考えてください。
次に「ありがとうを伝える」についてです。
失敗や失望から立ち直るために、最も心強いのが他人の存在です。家族や本当の仲間は、あなたのことを見捨てません。あなた、すなわち自分がおかれている状況や周りの人が「有難い」ということです。
「ありがたい」を漢字に直すと「有るのが難しい」と書きます。つまり、出会った場面や助けてくれる人たちはとてもとても大切な存在なのです。
ですから、周りの人に普段から「ありがとう」を伝えてください。
中学校の先生について
ここからの内容は、小中学校で勤めさせていただいた私の経験を踏まえた話です。
中学校の先生が厳しく、中学校入学後、学校が嫌になった、という例をこれまで幾度と聞いてきました。「中1ギャップ」といわれる現象の一部です。
6年生の子どもたちにそうなってほしくないので、中学校の先生の考え方を知っていただきたいと思います。以下にお示しするのは、中学教師のスタンダードじゃないかなと私は思っています。
義務教育が終了する中学校3年生の進路として、進学と就職があります。進路先の担当者から「まじめな子ですか」と必ず問われます。
「まじめな子」とは、勉強、仕事に取り組む姿勢、その集団における約束事の受容、周囲の人に対する優しさが備わっている人、のことを指しています。
もちろん個性や感性も大事です。が、まずは「自らがするべきことの責任を果たし、人とのかかわりを円滑にして、そこから社会貢献できるための生きる力」が求められていました。
(続きます)