(続きです)
・常に参加者の立場を考えることで身につく、他者を尊重する力
・全校生が参加できるために、時間帯などを工夫する調整力
・仕掛けを作成するために必要な準備物をそろえていく力
・「おばけやしき」の期待値をあげるための広報宣伝力
・予定外の出来事が起こった時の対応力
・安全面の配慮を考える力
・イベントを振り返り、今後の活動につなげていく力
他にもいろいろあるのではないでしょうか。
企画運営している子どもたちは、以上の力をわざわざつけようと思って頑張っているわけではないと私は思います。最初に申し上げた「学習小学校のみんなに楽しんでもらいたい。」ために夢中で取り組んでいるのです。
人は誰かのために役立っていると感じた時に、幸福度がとても高くなります。だから頑張れるのです。
何かを企画して、自分(たち)で夢中になって取り組む。
自ら望まないでその立場になったが、一旦責任を持って始めたら、知らぬ間に楽しくなっていく。
始めてみたものの苦労ばかりでネガティブな感情に押しつぶされそうになる。
いろいろな思いがそこにはあります。そうしながらもリーダーや担当者、世話係となって、進めていく経験でしか得られない宝があるのです。そしてその宝を失うことは一生ありません。
社会経済が発展していく中で、人々の暮らしはずいぶんと便利になってきました。調理することを例にあげると、時間をかけたり段取りを考えたりすることが効率化されて、気がついたら料理ができています。機器やAIが人の労働や思考を肩代わりしてくれるからです。
生活の多くで同様の現象になっています。その代わりに生きる力をつける経験が乏しくなっているのではないでしょうか。そこで、企画運営する「リーダー」や「お世話する」立場を数多く経験して、先ほど述べた様々な力をつけてほしいと思うのです。
児童会が作成した「おばけやしき」宣伝動画は、見事な出来ばえでした。子どもたちの期待値がかなり上がったと思います。恐怖が膨らんだ子もいたことでしょう。そこまでこだわりぬいた児童会役員に拍手です。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。もうすぐ長い夏休みとなりますが、学校として毎年頭の下がる思いです。よろしくお願いいたします。期間中はご家族にとってお忙しくなろうかと思いますが、子どもたちが皆様とともに素敵な時間を過ごしてほしいと願っています。