2023/1/18 16:38
行事風景
南あわじ市立中学校・県立淡路三原高校防災パートナーシップ

あるガス修理のおじさん、そして給水所でのあるおじさんの話

蛇口をひねると何と水が・・・当たり前と思うでしょ。しかし・・・28年前の1月17日、私は西宮で被災しました。ライフライン「水」「電気」「ガス」のうち当時の自宅は何とか幸いなことに「電気」は停電することなかったのですが「水」「ガス」の復旧には何日、何週間もかかりました。そして、水が出るようになり、最後にガスが復旧しました。

「なかには、『遅いぞ!!なにしとったんや』と不平をいうお客さんもいますが・・・『ありがとう、お疲れさま』その一言で私は頑張っています」。ほとんど、自分のうちに帰ることなく連日寝る間もなく、ガスの復旧にきてくれたガス修理のおじさんが言いました。

また、こんな人にも出会いました。「何かできることありませんか?」私が勤務校でで給水車から地域の人に給水作業をしていたときのことです。

「手伝っていただくとありがたいのですが、おうちの方は大丈夫でしたか」

「はい、何とか壊れずに立っています・・・中はメチャメチャですけどね・・・。でも、私に・・・何かお手伝いできること・・・ありませんか」

多くの人が、人は人の中で生き、支えられ、そして、自分の存在が支えとなる事実を実感した28年前の震災でした。でも、緊急時だから、それが見えやすい、感じやすかったのかもしれないけど、今もそうなのです。自分の存在、命は自分だけのものではなく、人と人のつながりの中で生き、生かし、生かされているのです

昨日の防災集会でも中学生のみんなは「自分にできること」を語ってくれました。その気持ちを大切に育てていってください。今でこそ、何か大きな災害が起きると組織だってボランティアがかけつけて活動しています。阪神淡路大震災が起きた28年前はボランティア元年と言われています。組織だったボランティアではなく混乱の中でのボランティアでしたが、上の中学校で会ったおじさんのように、多くの人が「何か自分にもできる」そんな気持ちで支え合っていました。そして、28年たった令和4年には、中学生、高校性が防災意識を高く持ち「何か自分にもできる」と防災パートナーシップを結んでいます。協定の内容、そしてそれ以外にも「じゃ自分が何ができるかな」と考えて見て下さいね。