(続きです)
三番手選手が自分のことだけを考えていたら、相手が強いのだからどうでもいいやと思い、簡単に負けてしまうでしょう。
しかし、負けるにしても最後まで相手の一番手を苦しめ、それを次につなげてほしいという気持ちが、実力以上の力を引き出したのだと思います。
3人の生徒がそれぞれ自分の持ち味を一生懸命出し合って、それが一つの力となって全体として実力以上の力が出せたのではないでしょうか。これが団体戦の面白いところです。
自分のことだけでなく周りの人のことを考えて行動することで、感激に出会うことがあります。そこには挑戦するとか、難しいことを我慢してやるといった要素が含まれているのでしょう。
情けは人のためならず
「情けは人のためならず」ということわざがありますが、例えば「甘やかしてはダメだ」などと戒(いまし)め的なニュアンスで解釈されやすい表現になっています。
けれども正しい意味は「情けをかけること(親切にするなど)は、その人のためになるだけでなく、巡り巡って自分にも良い結果をもたらす。」です。
つまり「情けは人のためならず」は、「人のために行動する」ことを推奨することわざなのです。
人のために力を尽くすことや人に親切にすることは、他人にも自分にとってもプラスになります。そんな雰囲気が集団の中で育つとみんなが居心地よく、自らも成長しやすくなります。
まずは他人にどのように関われるか、自分のことばかり優先していないかなどをチェックしなくてはなりません。
我慢も自分を強くする
他人のために行動するには、自分の我慢(いい意味での我慢)は必要です。
人類は我慢しないで生きていく便利さを追求します。それはよい反面、一部で子どもの教育にマイナスに働いているかもしれません。例えば生活において我慢しないで済むことが多くなれば、いざ困難に出会った時に頑張る力が弱くなっている、などです。
いつの時代でも子どもたちには、便利さを役立てつつ我慢の必要性も理解し、できる範囲で他人のために行動できる人に成長してほしいと思います。
実際のところ、子どもたちは日々の学校生活においても「他人のための行動」を見せてくれています。子どもなので自分勝手な部分(弱さ)もまたあります。
そういった所は早く気づいて、より人に優しく、より自分に強くなることを願っています。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。