(続きです)
次のような叱り方(4つ)をすれば、よいのではないでしょうか。
①子どもの行動の裏にある心に共感する
誰であっても「自分のことをわかってくれた」と感じれば素直になります。
例えば、次のようなことがありました。
教室内を走って友達に殴りかかろうとする男の子がいました。事前に止めることができましたが、実は相手にずいぶんからかわれたそうです。そのことに大変傷ついたので、我を忘れて教室内を走ったのです。
周りで見ていた友達がそのことを私に教えてくれたので、「それは辛かったよね」と声をかけると、男の子は涙目になりました。そのあとで、教室内を走ったり、殴ってしまったりして、事故につながることがあるという話ができました。無論、からかった子にも指導することができました。
② I(アイ)メッセージで伝える
自分(大人側)を主語にして気持ちや考えを伝える言い方です。
例えば、「友達をいじめると、お母さんは悲しいよ」「忘れ物をすると学校で困るから、お父さんは不安だな」がIメッセージです。
Youメッセージは子どもや叱られる対象者が主語です。(例:「いじめがダメなことくらい、わからないの?」)言われた子どもは、責められていると感じて素直に聞けなくなります。
叱る側が、Iメッセージで伝えると、子どもが相手の気持ちを受け止め冷静に考えるきっかけとなります。
③これからどうするかを一緒に考える
誤った行為を改善するために、謝罪や今後の約束などに結び付けます。注意点としてそのことだけを目的にすると、心から反省できなかったり、大人側の押し付けになったりしかねません。
子どもの発達段階に応じて、「どのようにしたらトラブルをなくせるかな?」などと、一緒に考えていくのが望ましいと思います。
④日頃から「努力ほめ」「感謝ほめ」や対等なコミュニケーションをしておく
叱られる回数の多い子ほど、自分に注目を向けて欲しいそうです。日頃から構ってもらえたり、1人の人間として尊重されたりしていると心が満たされます。
すると叱られた時には、いけなかった行為を振り返りやすいのではないでしょうか。また、叱られる行為そのものが減ることになります。(「努力ほめ」「感謝ほめ」は【3月8日】の記事で書かせていただいています)
上手く、よりも愛情を持って叱る
いかがだったでしょうか。叱り方は難しいかもしれません。子どもですから間違った行為はありえます。それでも自分に目を向けて欲しいので、愛情を持って叱られる経験は不可欠だと言えます。
これからも子どもたちの正しく、強い(=優しい)心を育てるために、皆さんと共に頑張りたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。