(続きです)
もう一つ忘れてはならないのが、悪いことをすれば相手や、関係する人が傷ついているということです。
「ウソやごまかし」で、自分が叱られないで済むかわりに、相手の気持ちが救われないことになります。
自分は反省しない、謝らない、悪いことをまたしてしまう。これでは相手から恨まれますし、自分も全く成長できません。
信用を無くしたり、成長できなかったりするのは、結局は自分が一番つらい思いをするのです。
だからウソやごまかしをしないで、本当のことを言う。叱られるけど、反省して傷つけた人に謝る、そして同じことを二度としないと約束をする。これは絶対に守りましょう。
悪いことや人を傷つけてしまったときは、素直に認めて、次にどうしたらいいかを考えて動ける人になってくださいね。
ウソ、ごまかしのメカニズム
子どもたちには、自分の危険(叱られてつらいこと)を回避するために、ウソをついてしまうと言いました。加えて、短絡的な考えが多かったり、自分に自信がなかったりするとウソが多くなるそうです。私たち大人は、その点にも目をむけてあげるべきだと思います。
短絡的な考えとは物事の本質や筋道を深く考えないまま原因や結果などの2つの事柄を性急に関連付けてしまう思考パターンです。
「叱られるのを回避するためにウソやごまかしをする」というのが短絡的思考です。
しかし、深く考えることができれば、自分が原因で他人を傷つけた、物を壊したことで関係する人が困ってしまう。ウソをついても、自分の心がもやもやしたままになる。などと思いを巡らせることができます。そして次にどのような行動をしたらよいのかを考えるきっかけができるのです。
また、叱る人の本当の気持ち、例えば「憎いから叱るではなくて、二度と同じ過ちをしてほしくないという願い」などに気づくこともできるでしょう。
(続きます)